蓮の落胤-創価学会、話そうか

非活動家の学会3世が創価学会、日蓮、公明党等を語ります。

元創価学会職員3名を批判する前に

黙殺できないと判断したのか創価新報が元職員3名のことを記事にしました。印象操作に重きを置いて、相手方の主張と対峙しないあたりいつもの創価学会です。

 

「学会本部を中傷するブログを立ち上げ、その年の12月から学会本部周辺でのサイレントアピールなる行動を開始」と新報の該当記事には記述があります。

 

知っている方も多いと思いますが、元職員3名が中核となっている「サイレントアピールなる行動」は政策論争的要素も大きく、前半部分「学会本部を中傷する」とは関係ありません。公明党の政策に反旗を翻し、公明党を支援している創価学会(実際はこちらが本体ですが)を批判しているのは事実ですが、「学会本部を中傷する」行為にはならないでしょう。

 

学会本部としては、敢えて元職員3名の主張に踏み込まず印象操作に注力することで、「正義の学会を裏切った反逆者一味」というイメージを形成したいのでしょう。冒頭部分でテレビ東京が放映した番組に触れながらその中身-公明党批判-には触れていないのも同じですね。

 

人格攻撃や印象操作によってコアな情報から会員を遠ざけるのはいつもの学会の手口です。昔から変わりません。

 

「各地で座談会と称して人を集めたり、本を出版するなどして、学会への批判活動を行ってきた人間たちです」と上で紹介した文章の後に創価新報では続きます。

 

「人間たちです」という書き方に強い違和感を覚えますが(人間扱いしているだけでもありがたいと思えってか?)、「学会への批判活動」は許されないのですかね?全部従えと?本音が出ていますね。

 

因みにですが、創価新報は名誉棄損裁判で反学会の有名人、乙骨氏に負けています。言論戦で実績豊かな機関紙です。

 

断っておくと、私は特に元職員3名の主張に賛同しているわけではありません。今後彼等に与することもないでしょう(大きく批判することも恐らく無いでしょう)。様々な観点から、彼等に批判的な学会員がいることも良く承知しています。

  

彼等元職員3人組を批判する人達には(おそらく賛同している人達にも)幾つか欠如している視点があると感じていたので、今回はそのことを記事にします。問題は創価学会の人材育成機構にあると。特に職員。

 

創価学会本部に新卒で入職する人物は大体18~20歳で「発心」している必要があります。

 

新卒として創価学会本部に入職する人物の大半は学生部で部長を務めている人物です。首都圏の学生ならば本部着任系の人材グループ(誓城会とか)に所属しているとより高評価が付きます。大阪等の大都市には似た様な人材グループがあるかもしれません。

 

学生部で部長級役職に任命されるには、グループ長を経験する必要があります(グループ長未経験者の学生部部長を私は知りません)。グループ長は大学3年次生で任命を受けます。

 

この辺の役職体制は地域によって微妙に違いがあると思います。私が話しているのは八王子の事例です。八王子学生部はグループ長2年生、部長・副部長3年生という時代もあったようですが、2005年頃に学生部の戦力強化という意味合いからグループ長3年生、部長・副部長4年生に変更されたそうです。

 

3年生でグループ長に任命されるには、大学1、2年次に信心で何らかの結果、グループ長に推薦してもらえるような「功績」が必要です。折伏成果が基本になりますが、選挙活動・会合への出席率等も評価対象です。2年次生が主に対象の人材グルーブ(21世紀伸一会とか)に所属している方などは有力なグループ長候補ですね。

 

またグループ長人事の推薦は現役の部長及びグループ長が行うので、先輩幹部から嫌われていないことも重要です。先輩幹部から推薦された人物がグループ長面接の対象となり、地域の学生部幹部(書記長・学生部長クラス)との面接に挑みます。面接は余程馬鹿なことをしなければ基本的に通ります。

 

学会本部入職には学生部で部長経験が必要で、部長経験者となるにはグループ長を経験する必要があり、グループ長になるにはその前に実績を積む必要がある……18~20歳程度で職員ルートに乗れるかどうかがおよそ決まります。

 

このルートに乗れば必ず職員になれるかというとそんなことはありませんが、首都圏近郊の学生で学会本部職員に新卒入職した人の大半はこのルートに該当すると思います。公明党や外郭団体も本部職員と同じルートです。

 

私は以下3点、大きな問題だと思っています。

 

1. 幹部に気に入られる人物が有役職者になりその中から職員が誕生する

2. 情報が遮断され創価広報を鵜呑みにする人物が育ちやすい

3. 職員登用とは関係なく大量の学生ボランティアが学会を支えている

 

1に関してはイメージしやすいかと思います。幹部に好まれるかどうかが職員の条件、学生部幹部の気質となりがちです(学生部に限らず学会幹部全般に言えると思います)。組織に従順、あるいは服従する人間が重用されていきます。

 

同じ教育システムからは似たような人物が量産されます。評価基準が変わらなければなおのことです。組織志向の幹部はそれを満たす人物を登用します。組織からずれた学生は副部長には登用されますが、部長になることはなく、職員になることもありません。

 

元職員3名が学会本部に入職した経緯を私は詳しく把握していませんが、22~23歳くらいまでは直属幹部に気に入られていた、少なくとも信頼されていたと推測しますね。そうでなければ職員になれません。関係が拗れたのはその後でしょう。で、拗れた後の収拾方法を学会は持ち合わせていないのです。今も昔も。

 

2も分かり易い話ですね。18~20歳程度から活動に精を出すと創価学会オフィシャルのみを「正義」「真実」と教育されやすく、幅広い見識など身につけようがありません。内外の情報を幅広く収集し比較・発言したりすると「幹部に気に入られる」を満たせなくなります。

 

教義問題にしろ学会の実態にしろ、20歳前後から組織活動漬けになれば、何か偶発的なイベントでもない限り大本営創価学会の情報を鵜呑みにするようになるでしょう。教義に関して興味を持つ学生は最初から少ないですが……

 

3は職員採用には直接関係が無いのですが、私は一番の問題だと考えています。学会職員候補の学生を主軸に、創価学会が大量の学生ボランティアに依存している現実。学生に限りませんが、創価学会は大量のボランティアに支えられています。

 

学会本部も地域の学会組織も学生部をフリーで利用できる環境を当たり前だと思っています。選挙期間、日中に動ける学生部は重宝されます。創価大学にて創友会等のイベントがあるとなれば学生部はじめ地域の青年部がスタッフとして駆り出されます。昼食くらいは出ますが。

 

学会本部への着任も基本的には無報酬です(グループによって日当が出ることもあるようです)。加えて言うと大学の授業を休むことになります(平日昼間の着任がデフォルト)。本部着任者の出席を他学生が代返することもしばしばです。

 

地域によっては学生部や青年部が希少であまり実感できないかもしれませんが、若い世代を広く酷使することによって創価学会は機能しています。

 

幹部に気に入られた有役職者が創価広報を鵜呑みにして無報酬のボランティアになる。それが職員・幹部育成システムのベースであり、創価学会を機能させるための条件となっています。

 

上記システムの下では、組織に従順でない職員、幹部、活動家を育成するのは困難です。多様な見識を持たせることも難しいでしょう。閉じた環境で奉仕従順を教育されればどうなるか。何かの拍子で意見の対立が起きた時どう対応するのか。考えれば道理だと思いますね(日本社会全体にも言えるかもしれませんが)。

  

元職員3名の主張を様々批判するのは良く理解できます。私自身、彼等の具体的な主義主張には疑問を持つ部分がそれなりにあります。日頃の私の言説を考えれば、私も批判する側でしょう。

 

ただ、彼等があの様な行動に打って出た理由も(彼等を支える人がいることも)頷けるのです。彼等は職員として会員からの財務で禄を食んでいましたが、創価システムの象徴&犠牲者でもあると思います。

 

彼等の主義主張や態度を批判するのは簡単ですが、現執行部寄りか否かに関係なく、彼等を批判できる立場を誰もが手に入れられる訳ではないことも事実かなぁと思います。